オーストラリアの新型コロナウイルスのワクチン接種情報(2022年10月14日更新)

オーストラリアでは、2021年2月21日オーストラリア国内初となる新型コロナウイルスのワクチン接種が開始され、オーストラリア連邦スコット・モリソン首相、ポール・ケリー主席医務官やアリソン・マクミラン看護・助産師長らが新型コロナウイルスワクチンの接種を受けました。

2021年2月22日からは、オーストラリア全土で新型コロナウイルスのワクチン接種が始まり、オーストラリアは新型コロナウイルスのパンデミックから抜け出すための大きな一歩を踏み出しました。

その後、オーストラリア国内での新型コロナウイルスの感染抑制が成功した事も影響し、ワクチン接種の接種率は遅々として進まず、接種開始から5ヶ月が経過した2021年7月末の段階でワクチン接種回数は全豪で約1,200万回、2回の接種を完了した数は成人の約15%に留まっておりましたが、ニューサウスウェールズ州での感染拡大、ビクトリア州、オーストラリア首都特別地域やクイーンズランド州でも市中感染の発生、ロックダウン措置への突入などデルタ株の猛威を受けたことにより、ワクチン接種のスピードが増し、2021年8月中旬には全豪で4日間のうちに100万人がワクチン接種を受けました。

特にデルタ株の感染爆発が起きているニューサウスウェールズ州でのワクチン接種は大きく進み、2021年8月下旬には1週間に80万回のワクチン接種が行われ、全豪平均を大きく上回るワクチン接種が実施された事により、2021年11月には2回の接種を完了した人数が16歳以上で90%を超えるに至りました。

2021年10月以降は、各州において予約無しでのワクチン接種を受け付けるワクチン接種会場が増加、また公立の学校やライフセービングクラブなどをワクチン接種会場とするワクチン接種が進められた事により、ワクチン接種率が更に向上しています。

これらワクチン接種の大きな推進により、2022年10月12日の段階で2回の接種を完了した人数はオーストラリアの16歳以上の人口の95.8%まで到達、3回目のブースター接種を受けた16歳以上の人数は14,248,505人(ブースター接種対象者の72.2%)まで上昇して来ています。

オーストラリアにおける新型コロナウイルス・ワクチンに関する最新情報

4回目接種(2回目のブースター接種)、50歳以上を対象に推奨(2022年7月7日)

2022年7月7日の現地報道によると、オーストラリア予防接種技術諮問グループ(ATAGI)は、50歳以上の人を対象に4回目のワクチン接種を受けるよう勧告し、これによりマーク・バトラー保健相は2022年7月11日から約740万人以上の人が4回目の接種を受けることができるようになると述べました。

オーストラリア予防接種技術諮問グループ(ATAGI)は、50歳以上の人を対象に4回目のワクチン接種を推奨していますが、30歳から49歳の人に対しては4回目接種を特に推奨はしないが、4回目のワクチン接種を希望する人は接種を選択できるようになるとの見解を表明しております。

4回目接種(2回目のブースター接種)が始まる(2022年4月4日)

2022年4月4日、オーストラリア予防接種技術諮問グループ(ATAGI)の推奨により、新型コロナウイルス感染で重症化の危険性の高い人を対象とした4回目の接種(2回目のブースター接種)が始まりました。

この4回目の接種(2回目のブースター接種)は、基礎疾患、免疫不全、高齢(65歳以上)などの新型コロナウイルスにより重症化しやすい人を対象とし、前回のブースター接種から4ヶ月以上経過した人を対象に実施されます。

また、オーストラリア先住民族の方は、50歳以上が接種可能となっています。

  • 2022年5月5日現在の4回目接種(2回目のブースター接種)の人数: 500,924人

モデルナ製ワクチン、6歳から11歳への接種が承認される(2022年2月23日)

オーストラリア予防接種諮問委員会(ATAGI)は、2022年2月23日モデルナ製ワクチンの6歳から11歳への子供に対する接種を承認しました。

これにより、6歳から11歳の子供は、ファイザー製、モデルナ製の2種類から選択が出来るようになります。

5歳の子供は、引き続きファイザー製のみの使用が許可されます。

また、5歳以下の子供へのワクチン投与は、現時点でATAGIの承認は降りておりません。

ビクトリア州、3回目(ブースター)未接種者は州立学校への立ち入りを禁止へ(2022年2月16日)

ビクトリア州では、2022年3月15日以降3回目(ブースター)接種を受けていない保護者やボランティアは、州立校へ立ち入ることが出来なくなる旨の発表がありました。

これにより、3回目(ブースター)接種を受けていない親・保護者は、子供の学校行事、コンサートや授賞式などへの参加は出来なくなります。

今決定は、州立校のみが対象となり、教職員等のスタッフも同様の規制が課されます。

現時点でのVIC州における16歳以上の3回目(ブースター)接種の人口比は約55%弱となっており、多くの親・保護者が州立校への立ち入りが出来なくなることが予想されています。

ワクチン接種、3回接種で接種完了「up to date(最新接種の状態)」に(2022年2月11日)

オーストラリア連邦政府のスコット・モリソン首相は、2022年2月10日、2022年3月末より3回目の接種を受けた場合を「up to date(最新接種の状態)」と呼び、3月末以降「fully vaccinated(接種完了)」とは呼称しないことを述べました。

また、2回目の接種日より6ヶ月以内に3回目(ブースター)を受けなかった場合は、「overdue(期限切れ)」とみなされます。

この3回接種を必要とする規定は、オーストラリア国内のみに限定され、現時点では海外からの渡航者には適用されない予定となっています。

ブースター接種(3回目接種)対象が16歳以上に(2022年1月29日)

現在18歳以上のみが対象となっているブースター接種(3回目接種)ですが、オーストラリア薬品・医薬品行政局(TGA)は2022年1月28日、16歳と17歳もブースター接種の対象とし、ファイザー製ワクチンのブースター接種を認可しました。

今後、オーストラリア予防接種諮問委員会(ATAGI)による承認を経て、16歳、17歳に対するブースター接種開始日程を決定する予定となっております。

オーストラリアでは、16歳以上の2回のワクチン接種率が93.3%(2022年1月29日現在)となり、ブースター接種(3回目接種)を更に推進して行くことに注力しています。

ノババックス製ワクチンが承認(2022年1月20日)

2022年1月20日、オーストラリア医薬品管理局であるTGAは、ノババックス製の新型コロナウイルス・ワクチンを承認しました。

今後、オーストラリア予防接種技術諮問グループ(ATAGI)により、接種対象などを特定した上で最終的にオーストラリアでの接種が認可されることとなります。

今オーストラリアで主に接種されているファイザー製ワクチンやモデルナ製ワクチンは、mRNAワクチンと言う技術を用いたワクチンですが、今回承認されたノババックス製のワクチンは、タンパク質を使った従来使われて来たタイプのワクチンとなり、この従来型ワクチンを希望し、今までワクチン接種をためらっていた層に対し、ワクチン接種を後押しするものとして期待されています。

ワクチン・ブースター接種時期を更に前倒し、2回目とブースター接種の間隔を3ヶ月に短縮(2021年12月24日)

2021年12月24日、オーストラリア連邦政府は、ワクチン2回目接種とブースター接種の間隔を5ヶ月としておりましたが、オミクロン株の蔓延による各州での感染拡大を受け、2022年1月4日よりその間隔を4ヶ月とし、また1月31日からは更に短縮、その間隔を3ヶ月とする発表を行いました。

この期間短縮措置により、2022年1月初旬には約750万人がブースター接種を受けることができるようになり、また1月31日にその間隔が3ヶ月に短縮された折には、約1,600万人がブースター接種を受けることが可能になる見込みとなっております。

ワクチン・ブースター接種時期を前倒しに(2021年12月12日)

オーストラリア連邦政府は、従来2回目の接種とブースター接種の間隔を6ヶ月としておりましたが、感染力が強いとされるオミクロン株の出現により、2回目の接種から5ヶ月経過時点でブースター接種が可能となる旨の発表を行いました。

現在約67万人が既にブースター接種を済ませておりますが、今回の変更により、100万人以上が直ちにブースター接種が受けられるようになります。

5歳~11歳の子供のワクチン接種開始日が決まる(2021年12月10日)

2021年12月9日現地メディア報道によると、5歳から11歳の子供のワクチン接種開始日が2022年1月10日に決まったとのことです。

ワクチン接種の予約開始は、2021年12月後半に始まり、当面はmRNA系ワクチンであるファイザー製ワクチンに限られ、接種容量は成人の3分の1となります。

同じmRNA系ワクチンであるモデルナ社のワクチンも豪州予防接種技術諮問グループ(ATAGI)に、5歳から11歳までの子供に対する接種承認要請を出しており、承認された場合は、ファイザー製と合わせて接種される予定となっております。

今年齢の対象となる子供は、全豪で約200万人となり、接種は成人同様に任意となります。

ワクチン・ブースター接種が始まる(2021年11月8日)

2021年11月8日、オーストラリアでは新型コロナウイルスに対するワクチンのブースター接種(3回目の接種)が始まりました。

ブースター接種は18歳以上で2回目の接種から既に6ヶ月経過している人に対し行われ、まずは高齢者介護施設や障害者支援施設の入居者及び職員が優先的に対象となります。

オーストラリア連邦政府のグレッグ・ハント保健相の声明によると、オーストラリアのブースター接種は世界的に見るとイスラエルに次いでのスタートとなるとのことです。

オーストラリア連邦政府保健省のデータによると、2021年12月までに約160万人がブースター接種を受ける対象時期になるとの事で、感染に対する免疫力を高めるためにもブースター接種が強く推奨されています。

2021年11月29日の現地メディア報道によると、オミクロン株出現に伴い、専門家よりブースター接種時期を早めるべきとの意見が出ており、2回目の接種から6ヶ月経過のルールを短縮する可能性があるとのことです。

西オーストラリア州では職種によりワクチン接種を義務化(2021年10月20日)

オーストラリアのナショナルフラッグキャリアであるカンタス航空やオーストラリア国内大手スーパーマーケット「Woolworth(ウールワース)」など、各企業単位で従業員に対し、ワクチン接種を義務付ける動きがこれまでもありましたが、2021年10月20日西オーストラリア州政府は、州政府により定められた州内の一定の職種の労働者に対し、州政府としてワクチン接種を義務付ける旨の発表を行いました。

警察官、消防士、医療施設勤務者などのハイリスク従事者の他、学校、スーパーマーケット、宿泊施設、レストランやベーカリーなど、多くの職種・職域の労働者に対し、ワクチン接種が義務付けられることとなり、その対象は西オーストラリア州の110万人の労働者におよび、これは州労働者人口の75%に相当します。

職種・職域ごとに期限が設けられており、警察官、消防士、医療施設勤務者などのハイリスク従事者は、2021年12月1日までに1回目のワクチン接種を終わらせ、2021年12月31日までの2回目のワクチン接種を終わらせる必要があり、学校、スーパーマーケット、宿泊施設、レストランやベーカリーなどのその他対象者は、2021年12月31日までに1回目のワクチン接種を終わらせ、2022年1月31日までに2回目のワクチン接種を終わらせる必要があります。

この発表の翌10月21日には、ワクチン接種義務化に反対する数百人規模のデモ集会が開かれ、また州警察の発表によると、マーク・マクガワン州首相に対し、脅迫電話や脅迫メッセージが送られて来ており、西オーストラリア州内において大きな波紋を広ております。

ワクチン接種率80%達成で、オーストラリア国民(永住者含む)を対象に州ごとに制限付き国境オープンが発表される(2021年10月)

2020年3月のパンデミック以降、オーストラリアへの入国だけでは無く、自国民の出国をも厳しく制限して来たオーストラリアですが、2021年10月1日オーストラリア連邦政府スコット・モリソン首相より、ワクチン接種率が80%を超えた州より段階的に国境をオープンして行く旨の発表がありました。

当面は、新型コロナウイルスのワクチン接種を完了させたオーストラリア国民及び永住者に対し、11月から国境を開放し、対象者は自由に出入国できるようになり、オーストラリア医薬品行政局「Therapeutic Goods Administration(TGA)」で承認されたワクチン接種を完了している場合、オーストラリア入国後、一切の隔離の必要は無くなります。

TGAの認可していないワクチンやワクチン接種を完了していない場合は、引き続き14日間の強制隔離(自己費用負担)が課されます。

2021年10月25日の段階で、ニューサウスウェールズ州とビクトリア州は2021年11月1日より、クイーンズランド州は2021年12月17日より、タスマニア州は2021年12月15日より、それぞれ国境をオープンする発表が行われております。また、ノーザンテリトリー準州、南オーストラリア州においても2021年内の国境オープンに向けた動きがあります。

但し、今回の国境オープンは、あくまでもオーストラリア国民(永住者及びその家族含む)が対象となり、短期旅行客等のオーストラリア入国が可能になる訳ではありません。

60歳以上もファイザー製、モデルナ製ワクチンの接種が可能に(2021年9月30日)

これまでオーストラリアでは、60歳以上にはアストラゼネカ製ワクチンの接種を進めて来ましたが、2021年9月30日連邦政府保健局より2021年10月1日より60歳以上もファイザー製、モデルナ製ワクチンの接種が可能になる旨の発表がありました。

ここ数ヶ月でファイザー製ワクチンの供給が増えたための措置となります。

これによりアストラゼネカ製ワクチンで極稀に発症する血栓症への懸念からワクチン接種を躊躇っていた高齢者層(約30万人と推定)のワクチン接種が期待できることから、向こう数週間の間に60歳以上のワクチン接種率が大幅に急増することが期待されています。

若年層(12-15歳)へのワクチン接種に関して(2021年9月5日)

2021年9月4日、Australian Technical Advisory Group on Immunisation(ATAGI)(オーストラリア薬品・医薬品行政局)は、先月8月9日オーストラリアで承認されたモデルナ製ワクチンに関して、12歳から15歳の若年層への接種を暫定的に承認された事を発表致しました。

これにより、同様に先月12歳から15歳への接種が承認されたファイザー製ワクチンと共に、若年層(12-15歳)へのワクチン接種が開始される予定となり、2021年9月13日よりワクチン接種の予約作業が可能となります。

「モデルナ製ワクチン」がオーストラリアで承認(2021年8月9日)

ファイザー製ワクチン及びアストラゼネカ製ワクチンに続いて、オーストラリアにおける3つ目の新型コロナウイルス向けワクチンとして、2021年8月9日医薬品行政局「Therapeutic Goods Administration(以下TGA)」により、モデルナ(Moderna)製ワクチンが暫定的に承認されました。

TGAの承認では、モデルナ製ワクチンは、1回目と2回目の間に28日間の間隔をおいて、2回接種する必要があるとされています。

オーストラリア連邦政府は、オーストラリアの人口の約半分に当たる2,500万本のモデルナ製ワクチンを確保しており、最初の100万本は2021年9月に到着予定で、2021年内には合計1,000万回分、2022年前半には更に1,500万回分のワクチンがオーストラリアに到着予定となっております。

日本では既に認可されているこのモデルナ製ワクチンですが、臨床試験において、新型コロナウイルスへの感染、また重症化予防に強い効果があることが確認されており、日本の他、英国、カナダ、欧州連合、米国やシンガポールでは、各国の規制当局の承認を得て、広く利用されているワクチンとなります。

このモデルナ製ワクチンの承認により、連邦政府では2021年内の接種率70%目標に向け、重要な一手であるとの見解を表明しております。

オーストラリア国境オープンに向けた目安が発表「ワクチン接種率80%以上」(2021年7月30日)

2021年7月30日のオーストラリア現地メディアによると、オーストラリア連邦政府スコット・モリソン首相は、オーストラリア国民の接種対象の80%がワクチン接種を完全に終了した段階で、オーストラリア国境を段階的にオープンし、以降各都市のロックダウン措置が取られることは無いとの見通しを明らかにしました。

スコット・モリソン首相は、国民の接種対象の70%がワクチン接種を完了した段階で、ワクチン接種者はオーストラリア国内の各種規制の対象外となり、ビジネスビザ保有者や海外留学生の受け入れを順次再開する見通しを示し、70%のワクチン接種率目標は、2021年中に達成できると信じていると述べました。

ワクチン接種率が接種対象の80%を超えた段階では、ワクチン接種者は海外の安全な国への渡航が許可され、オーストラリア規制当局が承認したワクチンを接種した国に対しては、オーストラリア国境は開放され、2週間の強制隔離義務が緩和される見通しも述べています。

オーストラリア連邦政府は、上記目標の具体的な時期は明らかにせず、国民がいつワクチン接種をするのかにかかっており、「タイムラインは全てのオーストラリア人の手に委ねられている」としています。

ファイザー製ワクチンの供給増(2021年7月9日)

2021年7月9日の現地メディア報道によると、オーストラリア連邦政府のスコット・モリソン首相より、ファイザー製ワクチンの供給を7月19日から現在の約3倍強となる週約100万回分に引き上げるとの発表がありました。これは9月にファイザー社より供給を受ける予定であったファイザー製ワクチン450万回量が8月に前倒しで供給されることに起因するとのことです。

また、これに伴い40歳未満へのファイザー製ワクチンの供給に関しては、9月から10月までには開始される見込みである旨が連邦政府より発表されております。

オーストラリア連邦政府の発表によると、7月8日時点において70歳以上の人口の内72%が1回目の予防接種を完了しており、今後新型コロナウイルスに関する医療専門家のアドバイスに変更が無く、またワクチンの供給に滞りが無ければ、ワクチン接種を希望する全居住者に対し、年内に1回目の接種を完了させる事が出来る見込みが示されました。

航空会社によるワクチン接種インセンティブ

オーストラリアのナショナル・フラッグ・キャリアであるカンタス航空、並びにオーストラリア大手航空会社ヴァージン・オーストラリア航空は、ワクチン接種のスピードアップを図るべく、それぞれワクチン接種インセンティブ(接種奨励プログラム)を発表し、オーストラリア国民に対し、広くワクチン接種を受けるよう啓蒙活動に取り組んでおります。

カンタス航空は、今年7月より抽選で10組に1年間無制限の乗り放題チケットと無料宿泊、1,000ポイントのフライトバウチャー及びクレジットを提供する考えを明かし、ヴァージン・オーストラリア航空も今年後半を目処に抽選で無料のビジネスクラス利用券や100万ポイントのポイント付与などを行う旨を発表しております。

グループ2b(全ての成人)の内、40歳以上のワクチン接種開始

グループ2bの内、40歳以上のワクチン接種が開始されました。州によっては対象年齢が30歳以上となっている州もあり、オーストラリア全土のワクチン接種が進んでおります。

グループ2bの内、接種可能となった対象者

  • 40歳から49歳接種可能(州によっては30歳から接種可能)
  • アボリジニおよびトーレス海峡諸島人の16歳から49歳
  • 16歳以上のNDIS(重大な障害を持つ方)対象者、及び年齢を問わずその介護者
  • 50歳未満の一時滞在ビザ保有者

接種対象者確認サイト内にて質問事項への回答を入力することにより、接種可能か否かの確認が可能です。

5月3日よりグループ2aの新型コロナウィルスワクチンの接種開始(2021年4月23日)

オーストラリア連邦政府は、豪州全域において5月3日(月曜日)より、フェーズ2a(50歳以上の方等)を対象にワクチン接種を開始する旨発表しました。

  1. 50歳以上の方には、アストラゼネカ社製のワクチンを優先的に接種し、50歳未満の方にはファイザー社製のワクチンを優先的に接種する旨が発表されております。
  2. フェーズ2aに含まれる接種対象者は下記の通りです。
    ・50歳以上の者
    ・18歳から49歳のアボリジニ及びトーレス海峡諸島民
    ・その他の重要・高リスク業務従事者

上記フェーズ2aの接種対象者に該当する場合、接種対象者確認サイト内にて質問事項への回答を入力することにより、最寄りの接種機関(GP等)の検索及び予約を行うことが可能。

オーストラリア連邦政府保健当局より50歳以下にはファイザー製ワクチンを推奨する発表(2021年4月8日)

アストラゼネカ製ワクチンのワクチン接種後、血栓症を発症したというケースがヨーロッパ諸国で広まり、ヨーロッパ数カ国において同社ワクチンの接種を中止するなどの報道が続いておりましたが、オーストラリアでもメルボルンの男性がアストラゼネカ製ワクチンの接種後、血栓症を発症、集中治療室での治療を受ける事態が発生。

このため、オーストラリア連邦政府は、4月8日「50歳未満の国民はファイザー製ワクチンの接種を推奨する」との発表を行いました。

アストラゼネカ社製新型コロナウイルスワクチンに関する報道発表

ただし、アストラゼネカ製ワクチンのワクチン接種後、血栓症を発症するというケースは非常に稀であり、ワクチンとの因果関係が解明されておらず、アストラゼネカ製ワクチンを全面的に禁止することはない旨も併せて発表されております。

この措置により、スコット・モリソン連邦首相は、ワクチン接種プログラムの見直し・調整を検討する旨の発表も行っております。

アストラゼネカ製ワクチンの年齢下限が変更(6月17日付)

6月17日(木曜日)、ワクチン接種に関するオーストラリア技術諮問グループであるAustralian Technical Advisory Group on Immunisation(ATAGI)の会合が開かれ、アストラゼネカ製ワクチンの接種適用年齢を50歳以上から60歳以上に変更する事を推奨する旨が決まり、発表されました。

オーストラリア連邦政府はこのATAGIからの勧告を受け入れ、50歳から59歳までの年齢層に該当する人はファイザー製ワクチンの接種が推奨及び適用され、アストラゼネカ製ワクチン接種は60歳以上の方に限定される事となります。

これは、アストラゼネカ製ワクチン接種による血栓症の発症が50代でも発生し、40代及び50代の女性各1人の死亡事案が発生している事に起因しております。

但し、50歳から59歳の方で既にアストラゼネカ製ワクチンの1回目接種を受け、血栓症の発症が無い場合は、2回目のワクチンもアストラゼネカ製ワクチンを受けるよう推奨されます。

今回の発表に伴い、オーストラリア連邦政府のグレッグ・ハント保健相からは、「2021年末までにワクチン接種を希望する全員に接種を済ませる予定に変更は無い」旨の発表が行われております。

オーストラリアでのワクチン接種状況

現在のオーストラリアにおける、新型コロナウィルスワクチン接種状況は以下の通りです。

2022年10月12日現在

過去7日間の接種回数 55,421
累計接種回数 63,807,197
1回の接種が完了した人口比率(16歳以上)

97.1%

2回の接種が完了した人口比率(16歳以上) 95.8%

ブースター接種(3回目)の接種を受けた人数(16歳以上)

14,248,505人(接種対象者の72.2%)

オーストラリアにおける新型コロナウイルスのワクチン接種プログラム

オーストラリアにおける新型コロナウイルスのワクチン接種のロードマップ、承認されているワクチンの種類、ワクチンの接種会場など、気になる情報を確認して行きたいと思います。

ワクチン接種のロードマップ

オーストラリアでは、新型コロナウイルスのワクチン接種を希望する場合、無料でワクチン接種を受けることが可能となっていますが、その接種に際し、5つのグループに別けられる事が発表されています。

新型コロナウイルスのワクチン接種に際し、自分自身がどのフェーズに当てはまるか、また接種時期はいつ頃になるか、下記の「Vaccine Eligibility Checker」にて確認が可能です。

Vaccine Eligibility Checker(ワクチン適合チェック)

グループ 1a(フェーズ 1a)
  • 検疫・出入国管理職員
  • 最前線医療従事者(呼吸器クリック及びCOVID-19検査場職員、救急隊員・救急救命士、ICU・救急病棟職員、臨床・補助職員等)
  • 高齢者・身障者介護職員
  • 高齢者・身障者介護施設入居者

また、新型コロナウイルスのワクチン接種に関する限り、高齢者介護施設で定期的に奉仕するボランティアスタッフは、職員と同等に見なされ、グループ1aとしてワクチン接種を受けることが可能。

接種時期予定: 2021年2月22日から4月まで

グループ 1b(フェーズ 1b)
  • 70歳以上の人
  • 上記(グループ1a)以外の医療従事者
  • アボリジニ及びトーレス海峡諸島人の成人へのワクチン接種開始
  • 既往症を有する人(身障者を含む)
  • 危険度の高い重要業務(国防、警察、消防、災害対策、食肉処理等)に従事する人

接種時期予定: 3月初めから4月終わり頃 → 2021年3月22日より開始

グループ 2a(フェーズ 2a)
  • 50歳以上の人
  • アボリジニおよびトーレス海峡諸島人の成人へのワクチン接種継続
  • その他の重要・高リスク業務従事者

接種時期予定: 5月から6月終わり頃 → 2021年5月3日より開始

グループ2b(フェーズ 2b)
  • 上記以外の成人
  • これまでのフェーズの対象者で未接種の人

接種時期予定: 6月終わりから7月初めに接種開始予定

2021年6月28日現在

  • 40歳から49歳接種可能(州によっては30歳から接種可能)
  • アボリジニおよびトーレス海峡諸島人の16歳から49歳
  • 16歳以上のNDIS(重大な障害を持つ方)対象者、及び年齢を問わずその介護者
  • 50歳未満の一時滞在ビザ保有者

2021年7月18日現在

  • 40歳以下のワクチン接種に関しては、9月-10月頃予定(州によっては16歳以上の接種が既に開始済み)

2021年9月13日現在

  • 全ての対象者がワクチン接種を受けることが可能
グループ3(フェーズ 3)
  • 未成年者(12-15歳)

接種時期予定: 9月初めから11月初め頃 → 2021年9月13日より開始

12歳以下の子供
  • 5歳から11歳の子供(ワクチン量が成人より少量となる予定)

接種時期予定: 2022年1月予定 → 2022年1月10日より開始

オーストラリアで承認されているワクチンの種類

オーストラリアにおける新型コロナウイルスのワクチンは、医薬品規制当局である薬品・医薬品行政局(TGA)が、新型コロナウイルス・ワクチン候補を厳格な基準で検査し、安全で効果的なワクチンのみが承認されています。

2021年2月現在、オーストラリアで承認されている新型コロナウイルスのワクチンは、

  • Pfizer/BioNTech(米製薬大手ファイザーと独ビオンテックの共同開発ワクチン)
  • University of Oxford/AstraZeneca(英オックスフォード大学と英製薬大手アストラゼネカの共同開発ワクチン)

となっています。

【2021年8月10日追記】
2021年8月9日「Moderna(モデルナ製ワクチン)」が承認

【2022年1月20日追記】
2022年1月20日「Novavax(ノババックス製ワクチン)」が承認

英オックスフォード大学と英製薬大手アストラゼネカの共同開発ワクチンに関しては、同社に発注済みワクチン5,380万本のうち、オーストラリア製薬会社のCSLのメルボルンの施設にて5,000万本が製造される予定となっています。

オーストラリア国民の多くは、英オックスフォード大学と英製薬大手アストラゼネカの共同開発ワクチンを接種することになります。

今後、薬品・医薬品行政局(TGA)は、各ワクチンの各バッチについて品質検査を実施し、ロードマップに沿って実施されるワクチン接種後に予期しない副作用の発生が無いかどうかの確認を行い、ワクチンの安全性を監視して行きます。

オーストラリアで新型コロナウイルスのワクチンを受けられる人

オーストラリアでは新型コロナウイルスのワクチン接種は、誰でも無料で接種が可能、オーストラリア国民では無い人、永住権を持っていない人、オーストラリアの保健システムMedicareカードを持っていない人、また海外旅行者、留学生、移民、難民等、誰もが無料で接種が可能です。

オーストラリア政府の新型コロナワクチン接種による情報は、オーストラリアが移民国家であることを反映して、各言語で情報の発信が行われています。

ワクチン接種を受けられる場所

GP(General Practices)と呼ばれる一般医

掛かりつけの一般医(GP)でワクチン接種が可能となります。

一般医(GP)での接種は「フェーズ1b」から開始予定となりますが、この新型コロナウイルス・ワクチン接種プログラムに参加する意思を表明している一般医のみが参加するため、特にフェーズ1b初期の段階では参加する診療所の数は限られます。

フェーズが進むと共に、ワクチン接種プログラムに参加する一般医の数も増加することが見込まれ、これにより新型コロナウイルスのワクチン接種に関して、地域社会における重要な役割を果たすこととなります。

この新型コロナウイルス・ワクチン接種・プログラムに参加し、ワクチン接種を行う医療従事者は例外なく全員が訓練を受ける必要がありますが、当初約1,000ヶ所の一般医(GP)がワクチン接種を引き受けることになると予想されていましたが、2021年1月末の段階で、2,000ヶ所超の一般医(GP)が参加登録を済ませており、新型コロナウイルスのワクチン接種率の増加に多大な寄与となります。

薬局

近隣の薬局でも接種が可能になります。

既にオーストラリア国内でインフルエンザ・ワクチン接種を行っている薬局、約5,800軒は、新型コロナウイルスのワクチン接種にも同様に参加するよう、オーストラリア政府より奨励が出されており、多数の薬局で新型コロナウイルスのワクチン接種が可能となる予定です。

これらの薬局は既にインフルエンザ・ワクチン接種の訓練を受けており、経験がある上、オーストラリアにおいて新型コロナウイルス・ワクチンを受ける場所の選択が大きく広がり、接種率が上がることから大きな期待が寄せられています。

掛かりつけの一般医(GP)同様に、行きつけの薬局でワクチン接種が受けられるようであれば、オーストラリア市民が安心して接種を受けに来る下地があると思われます。

アボリジニ、トーレス海峡島民の地域管理保健サービス施設

アボリジニとトーレス海峡島民の地域管理保健サービス(ACCHS)の殆どの施設がワクチン接種プログラムに参加します。

ACCHSは、アボリジニとトーレス海峡島民はもちろん、それ以外の近隣地域社会の他の人々にもワクチン接種を実施します。

大規模接種会場

連邦政府管轄及び州政府管轄の大規模接種会場でワクチン接種が可能。

例)ニューサウスウェールズ州・シドニーオリンピックパーク、クイーンズランド州・ゴールドコースト大学病院など

オーストラリアではワクチン接種は義務?ワクチン接種の証明書は発行される?

オーストラリアにおいて、新型コロナウイルスのワクチン接種は任意であり、強制及び義務ではありません。

オーストラリア連邦政府は、新型コロナウイルス・ワクチン接種プログラムの促進プログラムのひとつとして、ワクチン接種のデジタル証明書がスマートフォンのアプリでダウンロード及び表示できるようになることを発表しております。

「The Express Plus Medicare」アプリ、およびオーストラリア国民・永住者が保有するMyGovアカウントにはワクチン接種のデジタル証明書が保存できるようになり、ワクチン接種の証明書のハードコピーが必要な場合には、ワクチン接種の医療機関やServices Australiaにて印刷が可能となります。

この新型コロナウイルスのワクチン接種デジタル証明書は、高齢者介護施設や病院など高リスクの職場で働く場合、また今後オーストラリア国内他州への移動の際、その手続きを簡略化するのが狙いとなっており、また、国境オープンの際には、オーストラリアへの出入国に重要な役割を果たすことになります。

新型コロナウイルス・ワクチン接種に関し、ワクチン接種を行う医療機関は、新型コロナウイルス・ワクチンを含むすべてのワクチン接種の記録を登録する義務があります。

オーストリア連邦政府発表による新型コロナウイルス及び新型コロナウイルス・ワクチンに関する情報

新型コロナウイルス、新型コロナウイルス・ワクチンに関する情報は、メィデアやインターネット上等々で、日々発信される情報・噂などが蔓延しています。

「新型コロナウイルス・ワクチンは危険であり、海外では接種者に重大な副作用が出た事例がある」、「ワクチンの副作用で死ぬ人は、新型コロナウイルス・ウイルスそのもので死ぬ人よりも多い」、「子どもは新型コロナウイルスの「スーパー・スプレッダー(超感染拡大者)」など、様々な噂・情報で溢れ返っておりますが、それらの噂・情報に対し、オーストリア連邦政府では、各言語対応にて「コロナウイルス(COVID-19)に関する正しい情報と誤情報」を発表しております。

誤った情報に振り回されないよう、オーストリア連邦政府発表のこれらの情報に触れることをご検討下さい。

オーストリア連邦政府発表・コロナウイルス(COVID-19)に関する正しい情報と誤情報(日本語版)

【本情報の注意事項】

掲載されている情報は執筆時のものです。特に新型コロナウィルスの水際対策に関しては、日々手続き、対策は変化していますので、現在の状況と異なっている場合もあります。

提供した内容に関連して、ご利用される方が不利益等を被る事態が生じたとしても、当社および執筆者は一切の責任を負いかねますので、ご了承ください。

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