オーストラリアで出会える動物たち ~ カンガルー編
カンガルー(Kangaroo)はオーストラリアで出会うことができる、オーストラリアを代表する動物です。
オーストラリア旅行において、「カンガルーをみること」は外せないテーマのひとつではないでしょうか。
動物園で飼育されているカンガルーだけでなく、広大な大地をぴょんぴょん跳ねる野生の姿を見られたら、旅の思い出もより深まりますね!
本稿ではそんなオーストラリア観光の主役、カンガルーについて、長年オーストラリアの現地で観光に携わってきたスタッフが詳しくご紹介させていただきます。
カンガルーとは

カンガルーと言えば、誰もが想像するピョンピョン跳ねるあの愛くるしい動物。日本の動物園でもお馴染みで、非常に身近な存在です。
正確には、カンガルーは哺乳類の中でも袋を持った「有袋目(双前歯目)カンガルー科」の動物の総称です。
カンガルー科の動物(学名:Macropodidae)には、大型種から小型種まで約60種類以上が知られています。
分布は主にオーストラリア大陸、タスマニア島、およびパプアニューギニアとその周辺の島々に限られています。最大種のアカカンガルーは、直立すると体長1.6m、体重80kgを超える個体もいます。仲間にはワラビーやワラルー、木の上で暮らすキノボリカンガルーなど、多様な進化を遂げた種類が存在します。
オーストラリアではカンガルーを略して「ルー (Roo)」と呼び、子供のカンガルーは「ジョーイ (Joey)」という愛称で親しまれています。
カンガルーは大型種になると時速60〜70kmほどの驚異的なスピードでジャンプし、1日で100km近く移動することもあります。非常に高い移動能力を持ちますが、身体の構造上「後ろに下がることができない(後退できない)」という特徴があり、そのため「前進あるのみ」の象徴として、エミューと共にオーストラリアの紋章に描かれています。
発情期の雄たちは、前足を使って殴り合うボクシングのような行動をとります。強力な太い尾でバランスを取り、両足で繰り出すドロップキックは非常に強力で、野生個体に近づきすぎるのは大変危険です。
食性は草食ですが、種類によっては木の根やキノコを食べるものもいます。牛のように複数の胃を持ち、反芻(はんすう)を行うことで効率よく栄養を摂取しています。
カンガルーはオーストラリアの生態系において、草原の草を食べ、その落とし物が土壌を豊かにするなど、重要な役割を担っています。自然界ではディンゴ(野犬)が主な天敵となりますが、成獣の大型カンガルーを襲うことは稀です。
カンガルーの種類と分布

カンガルー科の主な分類は以下の通りです。
本稿では代表的な種をピックアップしてご紹介します。
A.カンガルー / ワラルー : 一般的に大型の部類
a.アカカンガルー : オーストラリアの内陸部(乾燥地帯)に広く分布する最大種です。雄は美しい赤茶色をしていますが、雌は青みがかった灰色をしていることが多いのが特徴です。
b.オオカンガルー(ハイイロカンガルー): 東部(イースタングレー)と南部(ウェスタングレー)に分布します。森林や茂みを好み、シドニーやケアンズ近郊で見かける野生種の多くはこの種類です。
c.ケナガワラルー : オーストラリア東部に広く生息します。岩場に適応しており、足の裏は滑り止めの役割を果たす顆粒状になっています。カンガルーとワラビーの中間サイズです。
d.アカワラルー : 主に北部や内陸の一部に生息し、赤褐色の毛並みが特徴的です。
e.クロカンガルー : 南オーストラリア州のカンガルー島などに生息するオオカンガルーの亜種で、より濃い色の体毛を持っています。
B.ワラビー : カンガルーより小型で、より多彩な種類が存在する
ワラビーはカンガルーより体が小さく、定義としては「中・小型のカンガルー科」を指します。見た目は似ていますが、歯の構造などが異なります。
a.ニオイネズミカンガルー : ケアンズ周辺の熱帯雨林にのみ生息する、カンガルー科の中で最も原始的な最小種です。後ろ足に親指があるなど珍しい特徴を持ちます。
b.ウサギワラビー : 名前の通りウサギのようなサイズ感で、かつては広く分布していましたが、現在は一部の島や保護区に限定されている希少な種もいます。
c.イワワラビー : 断崖絶壁や岩場を身軽に跳ね回るワラビーです。ケアンズ近郊のグラナイト・ゴージなどで見られるマリーバロックワラビーは、人懐っこく観光客に大人気です。
→マリーバロックワラビーに餌付けができるツアー「動物探検ツアー」はこちらのリンクをご覧ください!
d.ヤブワラビー(パディメロン) : 森林の茂みに生息する小型のワラビー。丸みを帯びた体型が可愛らしく、夕暮れ時に森の縁で見かけることができます。
e.クォッカワラビー : 西オーストラリア州のロットネスト島に多く生息します。「世界一幸せな動物」として知られ、口角が上がったような笑顔で世界中から観光客を集めています。
→ロッドネスト島でクォッカに会いたいという方はこちらの記事もご覧ください!
f.ツメオワラビー : 尻尾の先端に爪のような角質突起がある珍しいワラビーです。
g.キノボリカンガルー : 熱帯雨林の樹上で暮らす非常に珍しいカンガルーです。オーストラリア北部とニューギニアに分布し、絶滅が危惧されています。
→キノボリカンガルーを動物園で見たいという方はこちらのリンクをご覧ください!
カンガルーの語源

「カンガルー (Kangaroo)」という名前は、クイーンズランド州北部のクックタウン周辺に住む先住民グーグ・イミディル族の言葉「Gangurru(ガングル)」に由来します。これは特にオオカンガルーを指す言葉でした。
1770年、ジェームズ・クックが航海の途中に船の修理でこの地に滞在した際、博物学者のジョセフ・バンクスがこの言葉を記録し、それが世界に広まったとされています。


カンガルーのお腹の袋の秘密

カンガルーの最大の特徴は、雌にあるお腹の袋です。
この袋は「育児嚢(いくじのう)」と呼ばれます。
カンガルーの赤ちゃんは、生後わずか30日ほど、大きさにして2cm〜3cm程度の未熟な状態で生まれてきます。自力でお母さんの体毛をよよじ登って袋の中に入り、そこにある乳首に吸い付いて成長します。
袋の中で過ごす期間は種によって異なりますが、約半年から1年ほど。大きくなって袋から出た後も、しばらくは授乳のために頭を袋に突っ込む姿が見られます。
驚くべきことに、カンガルーは袋に子供がいる状態でも次の受精卵を子宮内に待機させることができ、環境や育児状況に合わせて出産のタイミングを調節する「胚の着床遅延」という特殊な能力を持っています。
厳しい自然環境を生き抜くための、高度な繁殖戦略と言えるでしょう。
カンガルーと人間の関わり

カンガルー注意の道路標識
オーストラリアの郊外を走ると必ず目にするのが、カンガルーのシルエットが描かれた黄色い標識です。
カンガルーは夕方から夜間にかけて活動が活発になり、道路に飛び出してくることが非常に多い動物です。彼らには車のライトに驚いて立ちすくんだり、逆に光に向かって跳ねてきたりする習性があるため、夜間のドライブは特に注意が必要です。
田舎道を走る四輪駆動車などの前面に装備されている頑丈な金属製の柵は、衝突時の被害を最小限に抑えるためのもので、「ルー・バー (Roo Bar)」や「ブル・バー」と呼ばれています。
食用としてのカンガルー(ルー・ミート)
意外に思われるかもしれませんが、カンガルーはオーストラリアで一般的な食材のひとつでもあります。
個体数を管理するための狩猟が政府によって管理されており、その肉はスーパーマーケットで牛肉や鶏肉と並んで普通に販売されています。脂肪分が極めて少なく高タンパク、さらに「共役リノール酸」が豊富に含まれる健康食として、近年は世界中のアスリートや健康志向の方からも注目されています。
各都市のモダン・オーストラリアン料理のレストランでは、臭みを抑え、柔らかく調理された絶品のカンガルー・ステーキを味わうことができます。旅の思い出にぜひ一度挑戦してみてください!
→シドニーのオススメレストランはこちらのリンクをご覧ください!
→ケアンズのオススメレストランはこちらのリンクをご覧ください!
カンガルーが見られる動物園について

オーストラリア各地の主要な動物園であれば、ほぼ間違いなくカンガルーやワラビーに出会うことができます。
多くの動物園では放し飼いエリアが設けられており、カンガルーへの餌付けや、間近での記念撮影はオーストラリア旅行のハイライトとなるでしょう。
もし珍しい種類を見たいのであれば、ケアンズ近郊のポートダグラスにある「ワイルドライフハビタット」がおすすめです。ここでは、非常に珍しい「キノボリカンガルー」を間近で観察できる貴重な体験が可能です。
各都市の動物園の詳細については、以下の記事で詳しく解説しています。
カンガルー/ワラビーを野生で見られる場所について

野生のカンガルー本来の姿を見てみたいなら、ケアンズがおすすめです。
ケアンズ周辺には、手付かずの自然の中で暮らす動物たちを効率よく探検できるツアーが充実しています。
特に定評があるのが、「どきどきツアーズ」が主催する動物探検ツアーです。野生のカンガルーはもちろん、岩場を駆け抜けるマリーバロックワラビー、さらには野生のカモノハシや、夜の森に住むポッサムなど、多種多様なオーストラリア固有種に出会える可能性が非常に高いツアーです。
マリーバロックワラビーとの触れ合いは、小さなお子様から大人まで、誰もが笑顔になる癒しの体験です。
詳細は以下のリンクよりご確認いただけます。
ビーチでカンガルーを見ることが出来る穴場スポット 〜ケープヒルズボーロービーチ〜

オーストラリア全土でも非常に珍しい、「ビーチに集まるカンガルー」が見られる特別な場所があります。
それが、クイーンズランド州のケープヒルズボーロー (Cape Hillsborough) です。
ケアンズから南へ約700km、ブリスベンとの中間に位置する「マッカイ」という街の近くにあります。
日の出とともにカンガルーやワラビーたちが砂浜に現れ、波打ち際を跳ねる姿はまさに幻想的.プロの写真家も訪れる、知る人ぞ知る絶景スポットです.レンタカーでのアクセスが基本となりますが、その価値は十分にあります。
ケープヒルズボーロービーチでオススメのアコモ

カンガルーが集まるビーチのすぐ目の前にある、唯一の宿泊施設です。
自然に囲まれた立地で、早起きしてすぐにビーチへ向かうことができるため、サンライズ鑑賞には最適です。キャンプサイトからキャビンまで揃っており、家族連れにも非常に人気があります。
|
アコモデーション名 |
ケープ ヒルズボーロー ネイチャー ツーリスト パーク(Cape Hillsborough Nature Tourist Park) |
|---|---|
| 住所 |
51 Risley Parade Cape Hillsborough Queensland 4740 (Google Map) |
| 電話番号 |
07-4959-0152 (+61-7-4959-0152) |
|
Web |
オーストラリアで出会える動物たち ~ カンガルー編に関するよくある質問(FAQ)
カンガルーは哺乳類有袋目カンガルー科に属する動物の総称です。
オーストラリア大陸やタスマニア島、パプアニューギニアなどに分布し、約60種ほどが存在します。大型のものは時速70km近いスピードで移動し、強力な後ろ足と太い尻尾が特徴です。一度に10m近く跳ぶこともあります。また「後退ができない」という身体的特徴から、前進を続けるオーストラリアのシンボルとされています。
オーストラリア全域で見ることができます。野生では夕暮れ時の草原や、郊外のゴルフ場、国立公園などでよく見かけます。各主要都市の動物園でも必ずと言っていいほど飼育されており、放し飼いエリアでは餌付け体験も可能です。
野生の動物を確実に、かつ安全に見たい場合は、ケアンズなどで催行されている専門のネイチャーツアーへの参加が最も効率的です。
絶滅危惧種であるキノボリカンガルーは、クイーンズランド州北部の熱帯雨林に生息していますが、野生個体を見つけるのは至難の業です。確実に見るなら、ポートダグラスにある動物園「ワイルドライフハビタット」での見学をおすすめします。
最も有名な生息地は、西オーストラリア州パースの沖合にある「ロットネスト島」です。島内には約1万匹が生息しており、人懐っこいため簡単に会うことができます。パースから日帰りクルーズで行くのが一般的です。
東部(シドニーやメルボルンなど)では野生のクォッカは生息していませんが、タロンガ動物園やフェザーデール野性動物公園などの主要な動物園で飼育展示されています。また、日本では埼玉県こども動物自然公園で飼育されており、オーストラリア国外で唯一その姿を見ることができる場所として知られています。
オーストラリアの旅行手配
トラベルドンキーでは、オーストラリアのオプショナルツアー(現地発着ツアー)やアクティビティのご紹介やご予約を承っています。
オーストラリアを知り尽くした現地経験豊富なスタッフがご対応しておりますので、最新の正確な情報や的確なアドバイスをご提供させていただくとともに、不測の事態における緊急時の迅速な対応も可能です。
オーストラリア旅行を計画中の方は、ぜひトラベルドンキーのご利用をご検討ください。思い出深い素敵なオーストラリア旅行のお手伝いをさせていただきます。
オーストラリアのオプショナルツアー、アクティビティ、宿泊パッケージ

お得な現地発ツアーとアクティビティ
トラベルドンキーは、海外の各都市から出発・催行されるツアーを取り扱う、海外現地ツアー専門サイトです。
オプショナルツアーと一般的に呼ばれている、日本語ガイドの付く日帰りツアーの他、英語ガイドで行われるツアー、海外現地出発・解散の宿泊を伴う周遊小旅行、マリンスポーツ・乗馬・スカイダイビング等のアクティビティ等も取り扱っています。



最近の投稿