オーストラリアにおけるワクチン・パスポート導入の可能性

オーストラリアでは、2021年2月21日オーストラリア国内初となる新型コロナウイルスのワクチン接種が開始され、3月22日からは新型コロナウイルス・ワクチン接種プログラムの第2段階(全部で5段階)の接種が始まりました。

オーストラリアの新型コロナウイルスのワクチン接種情報

今後オーストラリアのみならず、各国において新型コロナウイルス・ワクチン接種が進み、国境が開き、国を越えての往来が始まる段階で、新型コロナウイルス・ワクチン接種の有無が各国より問われ、その必要性が増すことが十分に考えられます。

オーストラリアにおいても、ナショナルフラッグ・キャリアのカンタス航空より「カンタス航空で国際線を利用する場合はコロナワクチン接種が必要となる」との発表がされており、「ワクチン・パスポート」の導入に向けて議論が進んでおり、「ワクチン・パスポート」導入の機運は非常に高まって来ています。

今後世界中において、観光やビジネスなど以前のような国際往来を目指す上で、「ワクチン・パスポート」は一番の近道、その果たす役割は非常に大きなものとなり、必要不可欠と言っても過言では無いと思われます。

【2021年7月30日最新情報】カンタス航空・ジェットスター航空「ワクチン・パスポート」の導入を決定

2021年7月30日のオーストラリア現地メディアの報道によると、カンタス・グループ(カンタス航空及びジェットスター航空)は、国際線の運行が再開された際に、搭乗客が新型コロナウイルスに感染していないことを確認するためのワクチン・パスポートとして、国際航空運送協会(International Air Transport Association - IATA)のデジタル・ヘルス・アプリ「Travel Pass(トラベル・パス)」を導入することを発表しました。

カンタス航空グループによると、この国際航空運送協会(IATA)の「Travel Pass(トラベルパス)」はワクチン・パスポートとして、カンタス航空及びジェットスター航空の国際線で導入されることになり、搭乗客はこのデジタル・ヘルス・アプリ「Travel Pass(トラベルパス)」を利用することで、新型コロナウイルスのワクチン接種状況や新型コロナウイルスの検査結果を、入国審査官、健康管理スタッフや航空会社のスタッフに証明することが可能となります。

また、このアプリ「Travel Pass(トラベルパス)」を導入しワクチン・パスポートとして運用することで、カンタス航空グループは、搭乗者の健康状況・ワクチン接種状況を確認し、渡航先の入国条件を事前に確認することで、搭乗許可を出すことが出来、また搭乗者も事前に搭乗許可を得られるかどうかの確認も可能となり、双方にとって大きなメリットになり得ます。

カンタス航空グループのステファニー・タリー顧客サービス責任者は、ワクチン・パスポートとなるこのデジタル・ヘルス・アプリ「Travel Pass(トラベルパス)」の導入が国際線運行再開の鍵を握り、既に世界中の多くの国々で入国の際にワクチン接種証明や新型コロナウイルスのテスト陰性結果を要求しており、このデジタル・ヘルス・アプリ「Travel Pass(トラベルパス)」がワクチン・パスポートとして旅行者、新型コロナウイルス・検査施設、各国保険当局、そして航空会社を結びつけ、多くの国との往来再開に繋がるとの認識を表明しております。

カンタス航空グループでは、このデジタル・ヘルス・アプリ「Travel Pass(トラベルパス)」を利用しない乗客に関しては、搭乗当日に空港でワクチン接種の証明書や陰性検査結果を書面で提出することは可能としていますが、デジタル・ヘルス・アプリの大きなメリットの一つである事前に搭乗が可能か否かの確認をすることは出来ないとしています。

この国際航空運送協会(IATA)のデジタル・ヘルス・アプリ「Travel Pass(トラベルパス)」ですが、現時点でエミレーツ航空、エティハド航空、シンガポール航空やカタール航空など多くの航空会社がワクチン・パスポートとして試験的に導入しています。

オーストラリアにおけるワクチン・パスポートの導入の可能性

オーストラリアにおいて、新型コロナウイルスのワクチン接種は任意であり、強制及び義務ではありませんが、新型コロナウイルス・ワクチン接種に関し、ワクチン接種を行う医療機関は、新型コロナウイルス・ワクチンを含むすべてのワクチン接種の記録を登録する義務があります。

ワクチン接種者は必要に応じて、「The Express Plus Medicare」アプリ、およびオーストラリア国民・永住者が保有するMyGovアカウントにはワクチン接種のデジタル証明書が保存できるようになり、ワクチン接種の証明書のハードコピーが必要な場合には、ワクチン接種の医療機関やServices Australiaにて印刷が可能となります。

このような事から、今後高齢者介護施設や病院など高リスクの職場で働く場合、オーストラリア国内他州への移動する場合、そして国境オープン後の出入国時において、ワクチン接種証明が果たす役割が大きいことに疑問の余地は無いように思われます。

ワクチン・パスポートとは?

ワクチン接種の始まった各国では、新型コロナウイルス・ワクチン・パスポートの導入案が上がっています。

オーストラリアでも同様で、このワクチン・パスポートは「新型コロナウイルスのワクチン接種を受けた証明書」となり、この証明書(ワクチン・パスポート)を所持する事で、海外からオーストラリア入国時に現在入国者全員に課されている、「政府指定の隔離施設(ホテル)での自己費用負担による二週間の隔離」が免除されたり、短縮される可能性があります。

海外からの入国以外にもオーストラリア国内で州間移動の制限が出た際に、ワクチン・パスポート保有者は隔離免除、隔離短縮が受けられたり、高齢者介護施設や病院などの高リスクの職場で働く際にはワクチン・パスポートの提示が義務付けられていく可能性があります。

ワクチン・パスポート導入の弊害

前述通り、オーストラリアでは新型コロナウイルスのワクチン接種は任意であり、強制及び義務ではありません。

この事から、オーストラリアではワクチン・パスポートの導入は、ワクチン接種の強制力を生むことになる、新型コロナウイルス・ワクチンの接種が難しい発展途上国の人々の国間移動を制限することになる、また雇用に際しワクチン・パスポートの提示を求めることは労働者差別になるなど、多数の意見が出ているのも実情です。

ただし、実際既に黄熱病に関しては、入国時に黄熱の予防接種証明書(イエローカード)の提示を求め、提示が無い場合は入国を許可しない国もあり、新型コロナウイルスに関しても同様の措置と解釈されてもおかしくはありません。

カンタス航空・国際線利用客にワクチン接種を求める方針

オーストラリアのナショナルフラッグ・キャリアであるカンタス航空は、2020年11月に「カンタス航空で国際線を利用する場合はコロナワクチン接種が必要となる」と表明しております。

それに伴い、先行してカンタス航空では、国境オープン後の海外旅行において必要となる「ワクチン・パスポート」システムの政府チャーター便での乗客トライアルを開始、スイスの企業が開発したデジタルヘルス・アプリ「CommonPass」を使用しております。

「CommonPass」は、各国の政府及び航空会社が搭乗者が搭乗前に必要な新型コロナウイルス検査やワクチン接種を受けたことを証明するデジタルアプリで、今後の試験期間中において政府チャーター便を利用する乗客に対し、新型コロナウイルス検査の陰性結果を証明するため、この「CommonPass」アプリを利用するよう呼びかけています。

医療機関は、新型コロナウイルス検査の検査結果及びワクチン接種の記録を「CommonPass」アプリに直接登録することができ、「CommonPass」アプリはそれらの記録を各国の入国要件と照合することが可能で、このアプリを利用する事により、各航空会社及び入国審査官は、該当の旅行者が飛行機に搭乗可能か、入国可能かを即座に確認することが可能となり、入国審査の簡素化を図ります。

カンタス航空では、政府チャーター便の利用乗客と共に乗務員に対しても「CommonPass」アプリの運用を既に開始しており、今後は国際航空運送協会(IATA)のデジタルアプリ「Travel Pass」も試用する予定となっております。

隣国ニュージーランドのニュージーランド航空は、2021年4月の3週間の期間、オークランド・シドニー間のフライトにおいてIATAアプリ「Travel Pass」の試験運用を実施すると発表しております。

オーストラリア・ニュージーランド・シンガポール、3ヶ国間でのトラベル・バブル開始の動き

3月14日シンガポール外務省は、オーストラリア、ニュージーランド、シンガポール、これら三ヶ国の間で渡航自由化再開の向けて協議中であることを発表しました。

世界的に見てもこの三ヶ国は新型コロナウイルスの抑制に成功しており、7月の双方向の渡航自由化に向けて動き出しているようです。

シンガポールは、現在オーストラリアとニュージーランドを新型コロナウイルス感染の低リスク国に認定し、オーストラリア人はシンガポールへの入国に際し、新型コロナウイルス検査を受け、陰性結果が出た場合は、隔離から解放され、入国する事が可能となっています。ただし、オーストラリア及びニュージーランド両国は現時点では全ての海外(シンガポール含む)からの入国者に対し、14日間の政府指定強制隔離施設での自己費用負担による隔離を義務付けております。

そして、この三ヶ国間のトラベル・バブル(渡航自由化)を実現するためには、それぞれの国で実施されているワクチン接種情報を共有するために、「ワクチン・パスポート」の導入が鍵となるのでは、と言われています。

ニューヨーク・ワクチンツアーが始まりました!

一足早く、ニューヨークで新型コロナウィルスのワクチン接種を受けてみてはいかがでしょうか。

日本でも新型コロナウイルスのワクチン接種が開始されましたが、「高齢の親に感染させる可能性を極小化した上で会いたい」、「対面での商談・出張を無くせないため、自分及び取引先、家族の罹患リスクを減らしたい」等々、日本でのワクチン接種を待てない事情がある方に向けて、ワクチン接種機会を得る支援をするため、当ツアーの販売開始をすることといたしました。

ワクチン接種のリスク等を十分にご説明し、ご同意頂ける成人の方を対象に一日4組に限定し、現地ニューヨークでは日本語係員が安心のサポート

ニューヨークでは日本語係員による空港・ホテルの専用車による空港送迎、ワクチン接種会場へのご案内とサポート、日本帰国の為のPCR検査サポートが含まれ、急な体調の変化、事故などの緊急時には、現地にて24時間つながる日本語サポートダイヤルにご相談いただくことも可能です。

ツアーの料金、接種するワクチンの情報など、詳細は下記サイトにてご確認が可能です。

ニューヨーク・ワクチンツアー

オーストラリアの旅行手配

トラベルドンキーでは、オーストラリアのオプショナルツアー(現地発着ツアー)、アクティビティ等をご紹介、ご予約を承っています。

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トラベルドンキー

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