オーストラリアの長距離バス完全ガイド|主要会社・路線・予約・料金・荷物・夜行バス

国土が広いオーストラリアでは、都市間の移動というと飛行機や鉄道を思い浮かべがちですが、長距離バス(Long-distance coach)も旅行者にとって重要な交通手段です。主要都市間だけでなく、飛行機や鉄道では行きにくい海岸沿いの町、アウトバック、地方都市まで一本で結ぶ路線もあります。

オーストラリアでは長距離バスを一般に「バス」よりもコーチ(coach)と呼ぶことが多く、代表的な会社にはグレイハウンド・オーストラリア(Greyhound Australia)、プレミア・モーター・サービス(Premier Motor Service)、ファイアフライ・エクスプレス(Firefly Express)、マレーズ・コーチズ(Murrays Coaches)、インテグリティ・コーチラインズ(Integrity Coach Lines)などがあります。

州政府系のサービスも充実しており、西オーストラリア州ではトランスWA(Transwa)、ニューサウスウェールズ州ではNSWトレインリンク(NSW TrainLink)、南オーストラリア州ではステートライナー(Stateliner)、タスマニア州ではキネティック(Kinetic)やタッシーリンク(Tassielink)が地方都市を結んでいます。

長距離バスの魅力は、空港まで移動する必要がなく、中心街から中心街へ移動しやすいこと。さらに、途中の地方都市で乗り降りしたり、夜行便で宿泊費を節約したり、東海岸を何週間もかけて回ったりと、飛行機にはない使い方ができます。

この記事では、日本からの旅行者と在豪邦人向けに、2026年9月現在の公式情報をもとに、オーストラリアの長距離バスの主要会社、路線、予約方法、料金の考え方、荷物、車内設備、夜行便、途中休憩、注意点、旅行プランへの組み込み方まで詳しく紹介します。

オーストラリアの長距離バスとは?

オーストラリアは広いですが、バスだけで旅行できますか?
できます。特に東海岸、シドニー~キャンベラ、メルボルン~アデレード、西オーストラリア州の海岸部などは利用しやすい路線があります。ただし距離が非常に長いため、区間によっては飛行機と組み合わせる方が現実的です。

オーストラリアの長距離バスは、大都市間を結ぶ高速バスだけでなく、地方都市、観光地、ロードハウス、小さな町を結ぶ公共交通としての役割も持っています。

グレイハウンドは全国規模で180か所以上の停留所を案内しており、プレミアはケアンズからイーデンまで東海岸を縦断。インテグリティはパースからブルームまでの西海岸、トランスWAは西オーストラリア州南部・中西部の地方都市を細かく結んでいます。

日本の高速バスと違い、途中の町で乗降する利用者や、数日滞在して再び同じ会社のバスに乗る旅行者も多く、バックパッカーやワーキングホリデー旅行では定番の移動手段です。

「バス」と「コーチ」の違い

オーストラリアでは、市内を走る路線バスを「bus」、長距離用の大型バスを「coach」と呼ぶことがよくあります。

コーチは長時間の移動を前提に、リクライニングシート、荷物室、エアコン、車内トイレ、USB充電などを備えていることが多いのが特徴です。

予約サイトで「coach service」「express coach」「road coach」と書かれていても、日本語では「長距離バス」「高速バス」と考えれば問題ありません。

長距離バスのメリット・デメリット

メリットデメリット
地方の小さな町まで行ける飛行機より移動時間が長い
市内中心部発着が多い区間によっては毎日運行ではない
受託荷物が航空会社より多いことがある長時間座るため疲れやすい
夜行便なら宿泊費を節約できる道路閉鎖・洪水・山火事の影響を受ける
途中の町で降りながら周遊できる携帯・Wi-Fiが圏外になる区間がある
空港での保安検査や早いチェックインが不要深夜・早朝の発着場所に注意が必要

短い旅行で大都市だけを回るなら飛行機の方が効率的ですが、地方都市や海岸沿いの町を何か所も巡る旅では長距離バスの便利さが際立ちます。

主要な長距離バス会社

会社・サービス主なエリア特徴
グレイハウンド東海岸・内陸・北部など全国規模最大規模、周遊パスあり
プレミアケアンズ~ブリスベン~シドニー~イーデン東海岸の地方都市に強い
ファイアフライシドニー~メルボルン~アデレード主要3都市間、夜行便あり
マレーズシドニー~キャンベラ、QLD地方路線などシドニー~キャンベラ高頻度
インテグリティパース~ブルームWA西海岸、ホップオン・ホップオフ
トランスWA西オーストラリア州南部・中西部州政府系、地方都市を広くカバー
ステートライナー南オーストラリア州地方部ポートリンカーン、マウント・ガンビアなど
NSWトレインリンクニューサウスウェールズ州・一部州外鉄道とコーチを組み合わせた地域ネットワーク

グレイハウンド・オーストラリア

グレイハウンド・オーストラリアは、オーストラリア最大規模の長距離コーチネットワークを運営しています。

公式サイトでは180か所以上の停留所を案内し、東海岸のメルボルン~シドニー~ブリスベン~ケアンズだけでなく、内陸部やノーザン・テリトリー方面を含む長距離旅行に利用できます。

車両にはリクライニングシート、シートベルト、USB-A充電、エアコン、車内トイレを装備。Wi-Fiは東海岸の対応サービスで、テルストラ(Telstra)の電波が届く区間に限られます。

荷物は預け荷物20kg×2個+機内持込相当8kg×1個が基本で、長期旅行者には使いやすい設定です。

グレイハウンド・オーストラリア公式サイト

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プレミア・モーター・サービス

プレミア・モーター・サービスは、オーストラリア東海岸を南北に結ぶ老舗の長距離バス会社です。

現在はケアンズ~ブリスベン、ブリスベン~シドニー、シドニー~イーデンの3区間を軸に、ケアンズからニューサウスウェールズ州南部まで毎日運行しています。

バイロン・ベイ、コフス・ハーバー、ポート・マッコーリーなど海岸沿いの町を巡る旅行に便利で、東海岸向けのバリューパスもあります。

標準の荷物は20kgまでの預け荷物1個と小型手荷物1個。追加のスーツケースは1個$10で、事前に座席を確保するため72時間以上前の予約を推奨しています。

プレミア・モーター・サービス公式サイト

ファイアフライ・エクスプレス

ファイアフライ・エクスプレスは、シドニー、メルボルン、アデレードの3都市を結ぶ会社です。

シドニー~メルボルンは夜行中心、メルボルン~アデレードは昼便・夜行便があり、シドニー~アデレードはメルボルンで乗り継ぐ形になります。

2026年の公式案内では、シドニー~メルボルン、メルボルン~アデレードとも片道$60からの運賃が掲載されています。実際の料金は日付・空席状況で変わるため、予約時に確認してください。

荷物は預け荷物20kg×2個と5kgまでの小型手荷物で合計45kg。全車にトイレ、リクライニングシート、エアコンを備え、多くの車両でWi-FiとUSB充電を利用できます。

ファイアフライ・エクスプレス公式サイト

マレーズ・コーチズ

マレーズ・コーチズは、シドニー~キャンベラ間で特に便利な長距離バス会社です。

2026年9月現在、この区間は最大1日15便、所要約3時間30分。シドニー中心部とキャンベラ中心部を直接結び、一部便はシドニー国際空港T1にも停車します。

ほかにもキャンベラ~ウーロンゴン、キャンベラ~ナローマ、ブリスベン~トゥーンバ、クイーンズランド州西部方面などを運行しています。

荷物は32kgまでの大型バッグ1個と機内持込サイズ1個が基本。シドニー~キャンベラは飛行機より手続きが簡単で、鉄道より便数が多いため、旅行者にも使いやすい路線です。

マレーズ・エクスプレスサービス

インテグリティ・コーチラインズ

インテグリティ・コーチラインズは、西オーストラリア州のパースからブルームまでを結ぶ長距離コーチ会社です。

ジェラルトン、カーナーボン、コーラル・ベイ、エクスマウス、ポート・ヘッドランドなど、西海岸の主要観光地・地方都市を結びます。

パース~ブルーム間で観光客向けのホップオン・ホップオフ型チケットを扱うのが大きな特徴で、ニンガルー・リーフ周辺を何日かずつ滞在しながら北上する旅行と相性が良いサービスです。

標準荷物は20kgまでの預け荷物1個と小型手荷物1個。パースの発着場所はイースト・パース駅北側コンコースです。

インテグリティ・コーチラインズ公式サイト

トランスWA

トランスWAは、西オーストラリア州政府系の地域交通サービスです。

2026年のネットワークでは、ロードコーチだけで14系統以上があり、イースト・パースからアルバニー、エスペランス、カルバリ、ジェラルトン、オーガスタ、ペンバートンなどへ運行しています。

長距離用車両にはエアコン、USBポート、エンターテインメント、車内トイレを備え、車椅子対応設備を持つ便もあります。

特にパースから西オーストラリア州南部へ旅行する場合、民間長距離バスだけでなくトランスWAを必ず比較してみる価値があります。

トランスWA・コーチ路線

ステートライナー

ステートライナーは、南オーストラリア州の地方都市を結ぶ長距離バス会社です。

アデレードからポート・ピリー、ポート・オーガスタ、ワイアラ、ポート・リンカーン、セドゥナなどのエア半島・中北部、レンマークやロクストンなどのリバーランド、ローブ、ナラコート、マウント・ガンビアなど南東部へ路線を持っています。

大都市間ではなく「アデレードから州内の地方都市へ行く」時に強い会社です。カンガルー島やフルリオ半島のような別交通網の地域とは性格が異なるので、目的地ごとに確認しましょう。

ステートライナー公式サイト

NSWトレインリンク

NSWトレインリンクは、ニューサウスウェールズ州の地域鉄道と長距離コーチを組み合わせた公共交通ネットワークです。

鉄道が通っていない町へコーチで接続したり、一部区間をコーチだけで移動したりできます。地域・州間サービスは予約制で、通常のシドニー市内交通とは違いオパールカードは利用できません

新型コーチにはエアコン、リクライニングシート、シートベルト、充電設備があり、Wi-Fi対応便もあります。荷物は大型スーツケース20kg×2個と手荷物1個が基本です。

NSWトレインリンク地域交通案内

タスマニアの長距離バス

タスマニア州では、本土のような全国規模の民間長距離バス1社ではなく、複数の地域バスを組み合わせて移動します。

ホバート~ローンセストン~デボンポートはキネティックのインターシティ系統、ストラーン~クイーンズタウン~バーニーやホバート~東海岸・タスマン半島などはタッシーリンクが担っています。

ホバート~ローンセストンは予約が必要な便があり、2026年の州政府案内では所要約2時間40分前後のサービスがあります。

タスマニア旅行は接続時刻が重要です。都市間の乗り継ぎでは、必ず州政府のジャーニープランナーか各事業者の最新時刻表を確認してください。

予約方法

主要会社は公式サイトからオンライン予約できます。基本的な流れは日本の高速バス予約とほぼ同じです。

  1. 出発地・目的地・日付を入力
  2. 便と運賃タイプを選択
  3. 乗客名・連絡先を入力
  4. 必要なら座席・追加荷物を選択
  5. クレジットカードなどで支払い
  6. メールで届くEチケット・予約番号を保存

紙のチケットが必須とは限りません。グレイハウンド、プレミア、ファイアフライなどではスマートフォン画面や予約番号で乗車手続きができるケースがありますが、パスポートなど写真付き身分証は携帯しておきましょう。

地方の小さな停留所では運転手から当日購入できない場合があります。特に予約がある時だけ立ち寄る停留所もあるため、地方路線ほど事前予約が重要です。

料金の仕組み

オーストラリアの長距離バス料金は、会社によって固定運賃・変動運賃・割引運賃が混在しています。

グレイハウンドは安い代わりに変更・払い戻しができないアーリーバード運賃と、出発直前まで変更しやすいフレキシブル運賃を用意しています。

ファイアフライも通常運賃とセール運賃で変更・払い戻し条件が異なり、プレミアも一部の格安チケットは変更不可です。

最安値だけで選ばず、変更条件・キャンセル条件まで確認してから購入するのがおすすめです。航空便の遅延後にバスへ乗り継ぐ場合などは、変更しやすい運賃の価値が高くなります。

周遊パス

複数都市を長距離バスで回るなら、区間ごとのチケットより周遊パスが便利な場合があります。

代表的なのがグレイハウンドのウィミット(Whimit)です。期間内なら対象ネットワークを何度でも利用できるタイプで、ナショナル版と東海岸版があります。

2026年9月現在、ナショナル版は15日間$465から、東海岸版は$319から。30日ナショナルは$575、90日は$825、120日は$969で案内されています。

インテグリティにもパース~ブルーム方面のホップオン・ホップオフ商品があり、西海岸を途中下車しながら旅行したい人に向いています。

パスを購入しても、実際に乗る便の座席予約が必要なことがあります。購入しただけで全便に自動的に席が確保されるわけではありません。

座席指定

座席指定の扱いは会社によって違います。

グレイハウンドでは予約時に座席を選べる便があり、NSWトレインリンクの地域コーチは指定席です。会社・便によっては自由席または乗車時に運転手から案内されます。

夜行バスなら窓側、トイレの近さ、前方・後方などで快適性が変わります。座席選択ができる場合は、長時間座ることを考えて早めに選んでおきましょう。

乗り場・バスターミナル

オーストラリアの長距離バスで最も注意したいのが「乗り場が必ずしも大きなバスターミナルではない」ことです。

大都市では中央駅、バスターミナル、専用ターミナルを使う一方、地方ではロードハウス、ガソリンスタンド前、観光案内所、ホテル前、交差点のバス停などから乗車することがあります。

同じ都市でも会社によって乗り場が異なるため、「Sydney」「Brisbane」と都市名だけ覚えず、Eチケットに書かれた住所・Bay番号まで確認してください。

出発当日は地図アプリで場所を確認し、都市部なら20~30分前、地方の道路沿い停留所なら余裕を持って到着するのがおすすめです。

荷物のルール

長距離バスはLCCより荷物条件が緩いこともありますが、会社ごとに大きく違います。

会社標準的な荷物 allowance
グレイハウンド預け20kg×2個+手荷物8kg×1個
プレミア預け20kg×1個+小型手荷物1個
ファイアフライ預け20kg×2個+手荷物5kg=合計45kg
マレーズ預け32kgまで1個+手荷物1個
インテグリティ預け20kgまで1個+小型手荷物1個
NSWトレインリンク大型20kg×2個+手荷物1個

スーツケースは車体下の荷物室へ預けるため、財布、パスポート、薬、モバイルバッテリー、充電ケーブル、上着、水などは小型バッグに入れて車内へ持ち込みましょう。

自転車・サーフボードなど

自転車、サーフボード、スキー、ゴルフバッグなどは、通常のスーツケースとは別料金・事前予約になる場合があります。

グレイハウンドは2026年9月現在、サーフボードなどを$15、自転車を$49で取り扱い、いずれもスペースに余裕がある場合に限られます。プレミアやマレーズも追加料金で扱います。

電動自転車や電動キックボードはリチウム電池の関係で受託不可としている会社があります。

大型スポーツ用品を持つ場合は、チケット購入前に必ず会社の最新条件を確認してください。

車内設備

都市間用の大型コーチは、市内バスよりかなり快適です。

  • リクライニングシート
  • シートベルト
  • エアコン
  • 大型窓・カーテン
  • 頭上の小型荷物棚
  • 車体下の大型荷物室
  • 読書灯
  • USB充電または電源
  • 車内トイレ
  • Wi-Fi対応便

ただし、代替車両や提携事業者の車両では設備が異なることがあります。「Wi-Fiあり」と書かれていても常に接続できるとは限りません。

Wi-Fi・充電・トイレ

グレイハウンドは全車にUSB-A充電と車内トイレを備え、Wi-Fiは東海岸の対応サービスで提供。ファイアフライは全車トイレ、多くの車両にWi-FiとUSB電源があります。

トランスWAの長距離コーチにもトイレ、USBポート、エンターテインメント、エアコンがあります。

オーストラリアの地方では携帯電話自体が圏外になる区間が長くあります。Wi-Fiがあっても基地局の電波がなければ通信できません。

長距離移動前に、地図、ホテル情報、予約確認書、音楽、動画などをスマートフォンへダウンロードしておくと安心です。

休憩・食事

長距離バスは数時間ごとにロードハウスやサービスエリアなどで休憩を取ることがあります。

休憩時間は運転手から案内されるため、必ず出発時刻を確認してください。日本のサービスエリアのように全員が同じ施設へ行くとは限らず、小さなロードハウスで20~30分停車することもあります。

食事を買える停留所もありますが、深夜便や地方区間では店が閉まっていることもあります。水と軽食は事前に用意するのがおすすめです。

マレーズでは熱い食べ物、ガラス瓶、アルコールの車内持込み・飲酒に制限があります。各社のルールを守り、においの強い食事は避けましょう。

夜行バス

オーストラリアでは都市間の距離が長いため、夜行バスが実用的な区間があります。

代表例はシドニー~メルボルン、メルボルン~アデレード、東海岸の一部長距離区間などです。

夜に出発して翌朝に到着すれば宿泊費を1泊分節約できますが、日本の高級夜行バスのような個室型座席ではなく、通常のリクライニングコーチが中心です。

アイマスク、耳栓、ネックピロー、薄手の上着を持っていくと快適です。車内は冷房が強く感じられることがあります。

シートベルトと安全

長距離コーチにはシートベルトが装備されており、着席中は着用してください。

NSWトレインリンクは、着席中のシートベルト着用を法律上の義務として明記しています。他社でも安全のため常に着用するのが基本です。

夜間に眠る時も外さず、休憩後に乗車した際も再び着用しましょう。

道路上ではカンガルーなど野生動物が飛び出すこともあり、急ブレーキが必要になる可能性があります。

車椅子・移動に配慮が必要な場合

新しい長距離コーチには、車椅子スペース、ニーリング機能、乗降補助設備を備えた車両が増えています。

NSWトレインリンクの大型コーチには車椅子スペースがあり、トランスWAもアクセシブル設備付き車両を運行しています。

ただし、すべての便・停留所が同じ条件ではありません。車椅子、歩行器、大型医療機器を利用する場合は予約前に運行会社へ連絡し、乗車場所と車両設備を確認してください。

州境を越える時の検疫

オーストラリアでは州ごとに植物・果物・野菜などの持込み規制があります。

長距離バスで州境を越える場合も例外ではありません。グレイハウンドも、州によって果物や野菜の移動が禁止される場合があり、乗客自身が規制を確認するよう案内しています。

特に南オーストラリア州、西オーストラリア州、タスマニア州などへ移動する時は、食べ残しの果物や野菜を持ったまま州境を越えないよう注意しましょう。

遅延・道路閉鎖

オーストラリアの長距離バスは、数百kmから1,000km以上の道路を走ることがあります。

都市部の渋滞だけでなく、山火事、洪水、サイクロン、道路工事、事故、野生動物などにより、時刻表より遅れることがあります。

プレミアは道路閉鎖、洪水、火災、交通渋滞など不可抗力による乗継ぎ失敗や追加費用について責任を負わない旨を利用条件に明記しています。

到着直後に国内線や国際線へ乗り継ぐようなタイトな計画は避け、特に長距離区間では数時間の余裕を持たせましょう。

携帯電話・インターネット事情

東海岸の主要高速道路では携帯電話がつながる区間が多い一方、内陸部、西オーストラリア州北部、ノーザン・テリトリーでは長時間圏外になることがあります。

バスの無料Wi-Fiも携帯電話網を利用するため、圏外区間では使えません。

予約票、地図、ホテル住所、緊急連絡先はオフラインでも確認できるように保存してください。

スマートフォンの電池切れに備えてモバイルバッテリーも便利ですが、リチウム電池は預け荷物ではなく手元に置くのが安全です。

飛行機・鉄道との比較

交通手段向いている旅行
長距離バス地方都市、途中下車、安さ、荷物の多い旅行
飛行機大都市間を短時間で移動、限られた旅行日数
長距離鉄道景色、快適性、鉄道旅行そのものを楽しみたい場合
レンタカー複数人、自由度重視、公共交通のない観光地

例えばシドニー~メルボルンは飛行機なら約1時間半ですが、バスは一晩かかります。一方、空港移動・受託荷物料金・宿泊費まで含めると夜行バスが合理的なケースもあります。

「どれが一番良いか」ではなく、旅行日数・荷物・途中下車したい町・予算で選ぶのがポイントです。

旅行者に使いやすい代表路線

初めてオーストラリアで長距離バスを使うなら、次の区間が比較的分かりやすいでしょう。

区間主な会社特徴
シドニー~キャンベラマレーズ約3.5時間、便数が多い
シドニー~メルボルングレイハウンド、ファイアフライ夜行移動の定番
メルボルン~アデレードファイアフライ、グレイハウンド系検索約10時間、昼・夜行
ブリスベン~ケアンズグレイハウンド、プレミア東海岸の主要観光地を縦断
パース~ブルームインテグリティ西海岸を途中下車しながら旅行
パース~アルバニー/エスペランストランスWAWA南部の地方旅行
アデレード~ポートリンカーン等ステートライナーSA州内の地方都市

シドニー~メルボルン

オーストラリアの長距離バスを象徴する区間の一つです。

ファイアフライはシドニー中央駅とメルボルンのサザン・クロス駅を毎日結び、夜行便として運行。2026年の公式サイトでは片道$60からと案内されています。

飛行機より大幅に時間はかかりますが、両都市の中心部発着で、荷物45kgが料金に含まれるため、荷物の多い旅行者や学生には選択肢になります。

メルボルン~アデレード

ファイアフライが毎日運行し、所要は約10時間です。

サザン・クロス駅からアデレード中央バスステーションまで、バララット、ホーシャム、ボーダータウンなどを経由します。昼便と夜行便を選べる日があります。

2026年の公式料金は片道$60から。グレート・オーシャン・ロードを観光する路線ではなく、内陸の幹線道路を使う都市間移動サービスです。

東海岸を周遊する

長距離バスが最も使いやすい旅行パターンの一つが、メルボルンからケアンズまで東海岸を北上・南下する旅です。

シドニー、バイロン・ベイ、ゴールドコースト、ブリスベン、サンシャインコースト、ハービー・ベイ、エアリービーチ、タウンズビル、ケアンズなどを組み合わせられます。

グレイハウンドの東海岸ウィミットは、期間内ならメルボルン~ケアンズ間を同じ方向だけでなく行き来・戻り移動も可能です。

プレミアもケアンズ~イーデンを毎日結び、東海岸の地方都市へ細かく停車します。停留所や出発時刻が自分の旅程に合う方を選ぶとよいでしょう。

パース~ブルーム

西オーストラリア州の海岸部を陸路で旅したい人には、インテグリティが重要な交通手段です。

パースから北上し、ジェラルトン、カーナーボン、コーラル・ベイ、エクスマウス、ポート・ヘッドランドを経てブルームへ向かいます。

1回で乗り通すより、コーラル・ベイやエクスマウスで数泊しながら進む旅行に向いています。距離が非常に長いため、便数と次の出発日を必ず確認して宿泊を予約してください。

シドニー~キャンベラ

大都市・首都間で長距離バスが特に便利な区間です。

マレーズは2026年9月現在、最大1日15便、所要約3時間30分で運行。シドニー中央駅からキャンベラのジョリモント・センターまで直行し、一部便はシドニー国際空港にも停車します。

航空便ほど早くありませんが、空港移動を考えると使いやすく、鉄道より便数が多いため、キャンベラの日帰り・1泊旅行にも選択肢になります。

予約・旅行計画のコツ

  • まず公式サイトで直行便があるか確認する
  • 都市名ではなく乗車場所の住所まで確認する
  • 地方停留所は「予約がある時だけ停車」の場合がある
  • 夜行便到着後のホテルチェックイン時間も考える
  • 飛行機へ乗り継ぐ日は十分な余裕を取る
  • 週末・祝日・学校休暇は時刻表変更に注意する
  • 洪水・山火事・サイクロンの季節は運行情報を当日確認する
  • 長期周遊なら区間券とパスを比較する
  • 変更不可の格安運賃は旅程が固まってから購入する

Googleマップなどの経路検索は便利ですが、地方の長距離バスでは最新の運休日や予約必須条件まで正確に反映されないことがあります。最終確認は必ず運行会社の公式サイトで行いましょう。

長距離バスに持っていきたい物

  • パスポートなど写真付き身分証
  • Eチケット・予約番号のスクリーンショット
  • 軽食
  • 薄手の上着
  • ネックピロー
  • アイマスク・耳栓
  • 充電ケーブル
  • モバイルバッテリー
  • オフライン保存した地図・ホテル情報
  • 必要な薬

大きなスーツケースは車体下へ預けます。到着まで取り出せない場合があるので、途中で必要になる物は必ず手荷物へ入れてください。

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オーストラリアの長距離バスに関するよくある質問(FAQ)

オーストラリアを長距離バスだけで旅行できますか?

主要ルートをつなげれば広い範囲を旅行できます。ただし州や地域によってネットワークの密度が違うため、全国一周では飛行機、鉄道、地域バスを組み合わせる方が現実的です。

一番路線が多い長距離バス会社は?

全国規模ではグレイハウンドが最大規模で、公式サイトでは180か所以上の停留所を案内しています。ただし地域によってはプレミア、トランスWA、ステートライナーなどの方が便利です。

長距離バスにトイレはありますか?

グレイハウンド、ファイアフライ、トランスWAなど主要な長距離用大型コーチには車内トイレがあります。ただし小型車両や地域路線では設備が異なることがあります。

Wi-Fiは使えますか?

対応便では利用できますが、地方には携帯電話圏外区間が多く、常時接続は期待しない方がよいでしょう。グレイハウンドのWi-Fiは東海岸の対応便で、テルストラの通信圏内に限られます。

スーツケースは何個まで無料ですか?

会社により異なります。グレイハウンドは20kg×2個、ファイアフライも20kg×2個、プレミアとインテグリティは20kg×1個、マレーズは32kgまで1個が標準です。

夜行バスは安全ですか?

主要会社は長距離用車両を使用し、シートベルトも装備しています。着席中は常にシートベルトを着用し、貴重品は手元に置いてください。深夜・早朝の到着地からホテルまでの移動方法も事前に確認しましょう。

チケットは印刷する必要がありますか?

多くの会社ではスマートフォンのEチケットや予約番号で乗車できます。ただし写真付き身分証を求められることがあるため、パスポートなどを携帯してください。

長距離バスは予約なしでも乗れますか?

空席があれば乗れる場合もありますが、地方停留所は予約がある時だけ停車することがあります。旅行者は原則として事前予約をおすすめします。

初めてならどの路線が利用しやすいですか?

シドニー~キャンベラは便数が多く約3時間30分なので利用しやすい区間です。長距離を体験したいならシドニー~メルボルン、周遊ならブリスベン~ケアンズ方面も人気があります。

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