フィリップ島

フィリップ島(Phillip Island)は、メルボルンから南東の方向約140キロ、車で約1時間半の位置にある島。フィリップ島とオーストラリア大陸は、大陸側の街サンレモのから640メートルの橋でつながっており、陸路でフィリップ島へ渡ることができる。

フィリップ島は、東西方向に約26キロ、南北に9キロ、広さにすると約100平方キロメートルになる。フィリップ島の「フィリップ」は、ニューサウスウェールズ州の知事であった「Arthur Phillip」からとられて、1998年に命名された。

この島の定住者は9400人程度であるが、夏季にがその人口が約4万人に膨れ上がる。島の60%は、羊や牛の放牧地となっており、美しい海岸線と長閑な牧草地が島に広がる。フィリップ島へは、メルボルンからの日帰り観光客を中心に、年間350万人もの観光客が訪れ、グレートオーシャンロードと並ぶ、メルボルン観光には外せない観光スポットとなっている。

ペンギンパレード

フィリップ島のもっとも有名なアトラクションは、ペンギンパレードの見学である。ペンギンパレードとは、ペンギンの中でも小型の種であるフェアリー・ペンギンが、日没時に群れを作って海岸から浜辺にある巣に向かう姿が、まるでパレードをしているように見えることからその名前が付いた。

ペンギンは日没時間にあわせて、海岸に現れて巣に帰っていく。その為年間を通してその時間が異なり、夏季は20時から21時前後、冬季は17時から18時前後となる。

ペンギンパレードの見学は、ビジターセンターでチケットを購入する必要がある。一般席の「ジェネラル・ビューイング」の他、より近くでペンギンが浜に上がってくる所を見学できる「ペンギンプラス」、半地下の施設よりペンギンと同じ目線でパレードを見学できる「アンダーグランド・ビューイング」の3種類がある。

「ペンギンプラス」、「アンダーグランド・ビューイング」は、そのチケット数が限られていることもあり、人気が高く売り切れのことも多いので、早めにチケットを購入する必要があり、インターネット等で事前に購入しておこう。

ビジターセンターには、チケットの販売デスクの他、フェアリーペンギンに関する展示、カフェ、土産店が併設される。フラッシュを使った写真撮影は、ペンギンの目に悪影響を及ぼすため厳禁となっているので、注意が必要だ。

昼、あるいは午後にメルボルン市内を出発し、このペンギンパレードを見学する日帰りツアーが、各社により催行されており、日本語ガイドによるツアーもある。一般的にはペンギンパレードの見学だけではなく、フィリップ島のザ・ノビーズ、ケープ・ウーラマイ、チャーチル・アイランド、ワイルドライフパーク等の見学を組み込んだツアーが人気だ。

ザ・ノビーズ

ザ・ノビーズ(ノビーズ岬、The Nobbies)は、フィリップ島の最西端にある岬。遊歩道と展望台が岬に整備され、素晴らしい海岸線の景観を楽しむことができる。

ザ・ノビーズから約1.5キロの位置に、オーストラリア最大のオーストラリア・オットセイの繁殖地である、シールロックがある。

ザ・ノビーズには「ザ・ノビーズ・センター」と呼ばれる3階建てのビジターセンターがあり、このオーストラリア・オットセイの生態を学ぶことができる展示物もある。その他この地域の生息する、クジラ、サメ、その他海洋生物に関する展示、ギフトショップ、カフェ等が設置されている。

ケープ・ウーラマイ

ケープ・ウーラマイ(Cape Woolamai)は、フィリップ島の南東部にある街、ここの黄金色の砂のビーチは、ビクトリア州でも最高のサーフィンビーチとして、世界的にもサーファーの間でその名前を知られる。

「ウーラマイ」とは、シドニー近郊のポートジャクソンの先住民アボリジニのエオラ族の言葉で、魚の鯛の意味。この岬の形が鯛の頭部に似ていたことから、この地を訪れた捕鯨船員によって「ケープ・ウーラマイ」と名付けられた。

チャーチル・アイランド

チャーチル・アイランド(Churcill Island)は、フィリップ島から橋で結ばれた、約51ヘクタールの島。チャーチル・アイランドには、のどかな牧草地が広がり、1860年代のコテージ、1870年代の農家が復元され公開されている。

ビジターセンターでは、チャーチル・アイランドの歴史の展示が行われ、カフェ、ギフトショップも併設されている。

フィリップ・アイランド・サーキット

フィリップ島には、フィリップ・アイランド・サーキットという、オーストラリアを代表するサーキット場がある。毎年10月には、オートバイの世界選手権である「モトGP」が開催され、オーストラリア国内に限らず、世界中から観戦者がこのフィリップ島を訪れる。

このサーキットは、コース上のいたる所より美しい海岸線が見られ、また、近年安全性の面から多くなっている「ストップ・アンド・ゴー」型のサーキットと異なり、高速コーナーの続くレイアウトとなっており、それによるスリリングな展開による名勝負が毎年繰り広げられることから人気が高い。

モトGPの他、同じく国際選手権である「ワールド・スーパー・バイク」、オーストラリア国内で人気の高いカーレース「V8スーパーカー」等が開催される。これらの期間は、フィリップ島、及び対岸のサンレモのホテルはどこも早い段階で満室になり、サーキットのキャンプ場でのキャンプ、または、メルボルン市内から日帰りで通うことになる。

なお、毎年3月に開催されるメルボルンF1も、このフィリップ・アイランド・サーキットで開催されていると勘違いする人もいるが、F1はメルボルン市内のアルバート・パークを中心とした市内で開かれる公道レースであり、フィリップ・アイランド・サーキットでの開催ではない。

写真提供:メルボルン州観光局

 

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